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なかいち通信

ハリとお灸の話

⑳ チクチク療法 2

 チクチク療法の特徴は、大きく分けて3つあります。

 1つめは、デルマトームを用いる。

 
右手の中指に痛みを訴える患者さんです。ビリビリと痛んでさわれません。
首の7番目をチクチクと刺激しました。すると中指の痛みが消え、触っても痛くなくなりました。

これこそデルマトームを用いた効果です。

デルマトームとは背骨の脊髄神経から伸びている皮膚の知覚帯です。
中指は第7頚椎から出るデルマトームの支配を受けています。
治療では、
その出口にチクチクと刺激を加えた結果、痛みが改善したものです。

 

2つめは、副交感反応を引き起こす。

痛む所では、交感神経の緊張状態が見られます。
神経上の皮膚にチクチクと刺激を与えることで、副交感反応が起こります。すると、
交感神経の緊張が和らぎ、血行が良くなり、痛みが緩和すると考えられます。

3つめは、リンパ球を増やす。

実は副交感反応は、副交感神経の働きを高め、血液中のリンパ球の数や比率を増やします。

リンパ球とは、がん細胞やウイルスから、身体を守っている白血球です。その増加は、
自然治癒力や免疫力の強化につながります。